#7 セミナー4日目 子犬と成犬のトレーニングについて
★9月13日(金)
~4日目スケジュール~
10:00~ 認定RPTMトレーナー紹介
11:00~ 休憩
11:15~ 認定RPTMトレーナー Elin 子犬ドッグスクール見学
11:45~ 休憩
13:00~ 認定RPTMトレーナー 成犬ドッグスクール 見学
14:30~ 休憩
14:45~ 質疑応答
15:15~ 自由時間
19:00~ Jesper Andersen大尉 翌日のオルボア空軍基地の案内
20:00/20:30~ 解散
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長閑な田園風景のなかバスに乗って通う4日目。
ヴィベケ先生のご自宅兼RPTM施設近くでも、このような光景が見られます。(車移動中は牛・羊・馬によく出会いました)

デンマークは馬好きな人にとってもたまらない国。ペットショップでは、ホーストリーツがバケツ型の蓋つきケースで売られています。
この日はRPTMで実施している子犬と成犬のトレーニングについて、午前と午後に分けてご説明頂きました。
この日のインストラクターは、Elin(イーリン)さん。もともとノルウェーでドッグトレーナー教育を受け、競技会にも出場していたイーリンさんはRPTMの教えを受けるためにデンマークへ移住し、現在RPTMインストラクターとして活躍されています。

写真中央に立つのがイーリンさん、室内での座学の様子
子犬・成犬のトレーニング共に、室内でパワーポイントを使用して座学をレクチャーし、その後屋外へ移動しての実技。トータル1時間半~2時間のトレーニング内容になっています。
座学の内容は、
・当日実施するレッスンの内容
・子犬から成犬になるまでの過程のプロセス(成長とともに変化するホルモンの話も含む)
・歯の生え変わりについて
・知育玩具やマットを使用しての選択的なトレーニング
・普通行動なのか?問題行動なのか?
・他の犬との挨拶の仕方
・吠えたときの対処について
・犬の学び方とほめるタイミング
・ブリード特性について
などなど・・・子犬向けと成犬向けに分かれた資料を提示しての説明ではありましたが、ヴィベケ先生も、イーリンさんもつねに複数の犬の行動に目を配り、ボディーブロックのタイミングや個々のメンタルキャパシティの状態を見て、室内へ戻るかどうかの判断をされました。
この日の参加犬は、mixの小型犬を始め、ボーダーコリー、ラブラドール、ワイマラナー、コトンドチュレアール(日本には馴染みのない犬種ですね)、ロットワイラー、ブラックシェパードといった面々…

しっかりと飼い主さんへ集中をする。他に犬がいても飼い主さんと楽しく
普段ドッグトレーナーとして、グループレッスンも受け持つ私(上野です)にとって、室内から屋外へと移動する際、誰(どの犬)から先に移動するか?といったイーリンさんの配慮もとても参考になりました。
また、屋外へ移動をしてすぐ吠え始めたゴールデンレトリーバーに対して、なぜ吠えているのか?「吠える犬は、助けてあげなければいけません」とセミナー受講生の私達へ付け加えて、飼い主さんの元へ急いで移動されたヴィベケ先生。
トリーツを持つ飼い主さんの手を見て吠えていたゴールデンレトリーバー(女の子)、その飼い主さんへ、ヴィベケ先生から「トリーツを手に持ってトレーニングをするのはやめましょう」とアドバイス。
正しい行動が出来た際に、ポーチやポケットからトリーツを取り出すようにして、この吠え続ける行動は無くなりました。
が、トレーニング終了時、飼い主さんが取り出したおもちゃを見て再び大興奮。トレーニング中に吠える原因がここにもあった!と判明し、このタイミングでの激しい引っ張りっこも中止するようにと飼い主さんへアドバイスをされました。

パピートレーニングの一場面
写真の様子は、パピートレーニングの一場面。四つん這いになった飼い主さんの間を若いラブラドールがほふく前進。人がふざけても犬が驚かないように!というのが目的です。
この時、手にはトリーツを持たないようにすることがポイント。一緒に前に進んだらトリーツをポーチから出していました。犬が人の顔をなめにくる場合は、犬がこのセッションに混乱をしているから。
一度実施してみて出来た!ではなく、犬のボディーランゲージをみて、習得できている行動かどうか?の判断を総合的に行います。
子犬・成犬のトレーニング終了時、イーリンさんから生徒さんへ向けてのコメントは「皆さ~んもっと犬を褒めましょう!褒めるのを忘れていた人が多くいました。褒める時は、声を高くする必要はなく、本気で褒めましょう!!」でした。ヴィベケ先生がよく日本で私達に向けておっしゃる言葉ですね。

RPTMインストラクターは、個々にあう知育玩具やクンクンマットを使用します。日本でもおなじみのこのマット。デンマークでも人気のようです。
屋外でのトレーニングを中心に見せて頂きましたが、犬のコンディションやメンタルキャパシティの状態によっては、環境管理のために室内のみを使用して行う場合もあるそうです。

説明を分かりやすくするため、ヴィベケ先生が度々犬役に。ちなみにこのお二人は嫁と姑の仲。私達が長袖に上着を羽織る気温でも、ノルウェー出身のイーリンさんは「全然寒くない、デンマークは暖かいの」と笑いながら一言。
たくさんの方との出会いに、それぞれの愛犬を交えての犬談義はなかなか終わらず、記念写真をとったりしながら別れを惜しみました。
ホテルに戻った私達は、翌日のデンマーク空軍訪問の説明と諸注意を受けるため、夕食後ホテル内にて再びセミナーを受けました。

説明中のパワーポイント画像と、連日通訳に務めて下さったラウラさん。この日も私達の質問が終わらず終電ギリギリに…仕舞には「みなさん英語で頑張って!」と駆け足で駅を目指しました。
いよいよ、次週は軍用犬のお話について。とっても可愛いマリノアやシェパードさん達のお話です。
第8話 セミナー5日目 デンマーク空軍基地訪問へつづく…