犬にとってのストレスとは何か? Part4 (ストレスについて続きましたが、最終回です)

2018年9 

文:ヴィベケ・S・リーセ / 訳:吉永優子 CPDT-KA

私たちは犬のストレスについてたくさん話をしてきました。どのシグナルを見るべきか、何が犬にストレスを与え、何がストレスを与えないのか。
今回は、もしストレスがあるなら、なにをすべきでどのように犬を助けたらいいのかについてお話したいと思います。
ストレスには様々な種類があります。ですから最悪のことを回避するため、犬がどんなストレスに苦しんでいるかに気づくようにしてください。もしも正確なストレスが見わけられなくて、トレーニングプログラムが間違ったストレスに対処するものだったら、犬の状態がさらに悪化してストレスが慢性化する危険があります。

1 最初のステップは、犬がストレスを感じているという正確なシグナルを見つけることです。それがストレスだということを確認してください。もし確信が持てないようならば、ストレスについての知識があり、ストレスのある犬を助ける仕事しているRPTMのトレーナーか他のプロのドッグトレーナーに連絡を取ってください。
2 それはどんな種類のストレスなのか
3 いつ、どんな場面がストレスの引き金となっているのか
4 ストレスの理由はなにか。(すべての行動には理由があります)
5 犬が反応する刺激に決して触れさせないようにし、犬がストレスを感じないぎりぎりのところでネガティブな反応からポジティブな反応に入れ替えるようなトレーニングプログラムを作ってください。
6 トレーニングプログラムの最中、日常生活でストレスのきっかけとなる刺激に触れさせることは避けてください。
7 飼い主は家の中で犬のために「安全な場所」を作らなくてはなりません。犬がそこにいるときは、だれもそこに手を入れてはいけないし、そこに入り込むようなことは許されません。その家の子供たちといえども同様で、犬は自分自身の場所が必要ですし、尊重されるべきです。
8 その犬種にとって適切な量のビタミンとミネラルを含んだ質の高いフードもまた、ストレス軽減の助けになるものです。

デンマークでは、私たちトレーナーは獣医師とおおいに協力しています。
まず、私たちはそのストレスがどのくらい深刻かを見ます。薬が必要かとか、私たちが犬の精神的な壁を乗り越えられるだろうかなど。もし私たちトレーナーにはできるけれどトレーナーが同席していない日は飼い主の手に負えないと判断したならば、私たちはいつも天然の素材を使うことから始めます。
私たちは犬に大量の「毒のような」薬をあたえることを望みません。しかし天然の素材がいつも十分な効果を発揮するとは限りません。そんな時私たちは獣医師に精神科の薬について相談するのです。
飼い主も治療プログラムの一部として参加することが必要です。ストレスはトレーニングだけで解決できるものではありません。犬の日常生活を変えることが必要です。家庭やストレスが見受けられる場面では、飼い主による犬の扱い方もまた重要なのです。

真心をこめて
ヴィべケ・S・リーセ RPTM デンマーク

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