朝散歩のススメ。
文:B-Paws 中沢俊恵,CPDT-KA
みなさんは、愛犬の朝の散歩に出ていますか?
朝の散歩には私たちにも犬達にもメリットがいっぱいです。
幸せホルモンと呼ばれるセロトニンをご存知の方は多いのではないでしょうか。
心を穏やかに保ってくれるセロトニンは私たち人間にも犬にも大切なホルモンの一種で、ノルアドレナリンやドーパミンとのバランスを取ってくれると云う非常に重要な役割を担っています。
ノルアドレナリンやドーパミンもそれぞれ大切なホルモンではありますが、これらが暴走してしまうと心が穏やかではいられなくなってしまいます。
セロトニンがこのふたつのホルモンの暴走を抑制してくれているので、セロトニンが不足してしまえば心のバランスを崩してしまうことになってしまいます。
セロトニン神経の衰弱は、鬱病やキレやすい脳に繋がっていることはわかっているのですが・・・恐怖や不安、興奮を抑制してくれるセロトニン神経はどうしたら、活性化させることができるのでしょうか。
セロトニンは網膜に入った太陽の光に反応して動き出します(電気の灯では役不足)。そして、歩行などのリズミカルな運動によっても活性化するのです。さらには、身体がリラックスしている状態で分泌されます。
と、いうことは!?
そうです、朝陽を浴びながらの愛犬の散歩は飼い主にも愛犬にも非常に良いということ!
この際には息が上がるような激しい運動ではなく、穏やかに歩くことをおススメいたします。なぜなら、大抵の激しい運動はストレス(刺激)と認識されてしまい、他のホルモンが活性化してしまうからです。(セロトニンはストレスには無反応)
朝陽を浴びてセロトニン神経が活発化するのは約60分ほどで、それを超えると抑制されるシステムとなっていますので、お散歩もそのくらいで帰宅できると丁度良いかもしれませんね。
それに、日中にお留守番の予定がある場合も朝の散歩で“ほど良い”疲労感を得ることができれば、お留守番中には心地よいお昼寝をすることもできるでしょう。
これらは、たった1回の朝の散歩で効果が得られるものではありませんので、継続的におこなうことで次第にセロトニン神経が鍛えられていくとお考え下さい。
もうひとつお伝えしておくと、セロトニン神経を衰弱させてしまうのは昼夜逆転の生活や過度の緊張や不安がずーっと続くような状態、運動不足、ストレスに晒され続けることです。
心が穏やかなとき・リラックス状態にあるときと、ストレスフルな状態・緊張している状態では、どちらが些細なことにいちいち敏感に反応しやすくなるでしょうか?
私たちには朝寝坊したい日もありますが、自身と愛犬の心身の健康のためにも朝陽を浴びる穏やかな散歩をおススメいたします。
来月にはいよいよヴィベケ来日です!
ヴィベケのほとんどの講義は午前中スタートして夕方まで続きますので、朝陽を浴びてセロトニン神経を活性化させてから参加するのに丁度いいですね♪
B-Paws中沢,CPDT-KA