同時にできない2つのこと。

コラム その他 2019年1月23日 

文:B-Paws 中沢俊恵,CPDT-KA

とびきりの笑顔で怒声をあげること、できますか?

怒りに満ちた表情と動きで笑うこと、できますか?

 

怒りや不安、緊張を感じているときにはリラックスすることができません。怒りや不安を感じているときに身体は緊張状態にあり、全身に力が入り、心拍数もあがります。これは身体のリラックス状態とは真逆の状態です。

怒りや不安は交感神経系の活躍、リラックス状態は副交感神経系の活躍。
このふたつは同時には活発に作用することがありませんので、怒りや不安とリラックスは同時にはできないのです。

これは私たちだけに限ったことではなく、犬も同じです。

 

何かに不安や緊張を抱く犬に「それはあなたが思うほど恐ろしいことではない」と伝えようと必死になり、却って犬を緊張させてしまう場面は少なくありませんが、ポジティブな感情は副交感神経系と仲良しですので、もし、犬にポジティブな感情を抱いて欲しいと願うならば、まずは犬を緊張させないように配慮する必要があります。もしくは、緊張を解くことができるような工夫や環境のコントロールが必要となります。
例えば、他犬に対して不安を抱いている犬を多くの犬がひしめきあう場所にいきなり連れ込むのではなく、相手の犬を認識しても落ち着いた状態でいられる十分な距離を保つなど、犬の抱える不安な気持ちを煽らないような工夫をすることで犬の気持ちに余裕を持たせてあげることができますし、そのときに犬の大好きなトリーツも一緒に登場すると、よりポジティブな感情に結び付けやすくなることでしょう!

 

「緊張しすぎて頭が真っ白!自分が何をしたか覚えていない!」
・・・と云う台詞を誰しも人生で
1度くらい呟いたことがあるのではないでしょうか?

 

適度な緊張感はよいとしても、過度な緊張は得るもの得られずということ。
緊張ばかりが張り詰めるなかでは、犬も新しいことを学ぼうにも学べない状態に陥ってしまうということ。

犬を強く追い詰め従わせる方法ではなく、ヴィベケのようにポジティブな方法を用いたトレーニングは犬の学習効率をアップさせてくれるのです。

 

ヴィベケの来日セミナーは、今年3月からまた始まります。

ヴィベケのセミナーは笑顔が絶えませんので、ポジティブな感情で参加者の学習効率もアップすること間違いなしですね!

 

B-Paws 中沢俊恵,CPDT-KA

コラム | その他の最新記事