首輪それともハーネス、あなたはどちらを使いますか?

ヴィベケ・リーセ自筆 コラム 2018年11月21日 

 

2018年4月

文:ヴィベケ・S・リーセ / 訳:吉永優子 CPDT-KA

首輪それともハーネス、あなたはどちらを使いますか?

RPTMでは首輪ではなくハーネスを使うことをいつも推奨します。ハーネスは、犬の首、背中、そして全体的な動きにとって、はるかに優しいからです。
試しにあなた自身の首に首輪をつけてリードを装着し、そのリードをだれかに持ってもらってください。そしてあなたが別の方向に行こうとしたり止まろうとするたびに、その人はそのまま歩き続けようとしてリードを引っ張るのです。

ぐいぐいと引っ張りまわされるのは気持ちの良いものではありません。また、たとえ少しの引っ張りでも、犬の首や背中に深刻な障害を負わせる可能性があることが分かっています。
犬の首は私たちの首とまさに同じように作られています。つまり、首輪を引っ張ることが大きなダメージを引き起こす可能性があります。

犬の皮膚もまた私たちの皮膚に非常によく似ています。あきらかに犬は私たちよりも毛むくじゃらですし汗をかきませんが、皮膚そのものは人間の表皮の細胞が10~15個分の厚さである一方犬の表皮は細胞3~5個の薄さという点はさておきほぼ同じです。ですからスパイクカラーは犬の皮膚を傷つけますし、犬の筋肉や皮膚と骨格にひどい怪我を負わせる可能性があるのです。

犬の首には犬の健康を保つためのとてもデリケートで大切な生理機能が詰まっています。
たとえば甲状腺は首の前面の喉頭の下に位置しています。あなた自身の首の障害があなたに継続的な健康問題を引き起こす可能性があるのと同じように、たった一回の首輪の引っ張りが犬の健康に重大なダメージを引き起こす可能性があります。

そんなリスクは冒しませんよね? ハーネスではなく首輪を装着するたった一つの現実的な利点は、ハンドラーが散歩に出かけるときに簡単に素早くつけられることです。
犬の首や筋肉や骨格に身体的ダメージを与えるリスクを冒さない一番良い方法は、犬をいつも上手に歩かせてリードを引っ張らないようにトレーニングすることです。
けれどどんなによく犬をトレーニングしたとしても、犬を散歩させるのにハーネスがいつもRPTMのお薦めです。

すべての犬はリードをつけて上手に歩くことを学ぶことができます。犬生において上手に歩くトレーニングを早く始めれば始めるほど、引っ張りの問題行動に直面しない可能性が大きくなるでしょう。
犬の年齢に関係なく、引っ張りの問題行動に気づいたら、ハーネスをつけてトレーニングを開始すべきです。
優しくポジティブなトレーニング方法だけをつかうトレーナーを探してください。始めるのに遅すぎるということは決してありません。

真心を込めて
ヴィべケ・S・リーセ
RPTM デンマーク

 

※このコラムは、過去に他媒体(月刊誌)に掲載された内容を再録したものです。