デンマークの犬の生活

文:ヴィベケ・S・リーセ / 訳:吉永優子 CPDT-KA

 

 

2017年9月13日
ヴィベケ・S・リーセ (デンマーク)

 

私の名前はヴィベケ・S・リーセ(Vibeke Schellerup Reese)です。私はデンマークの「教育センターと動物行動クリニック」のオーナーで、日々そちらで指導者をしています。そこで私はRPTMシステム(Reese Preventive Training Method=リーセ式予防的トレーニングメソッド)に基づいて教えています。

 

日本人の観点からは、デンマークの犬達はとても甘やかされているように思われるかもしれませんが、時にそれはそのとおりです。デンマークには犬やその他のペットを守る特別な法律があります。私たちが賛同するか否かに関わらずこれらの法律は守られねばならず、もしそうでなければ、私たちは罪に問われ多額の罰金を課されたり、投獄されさえするかもしれません。

 

その法律は次のように言明しています:

  • 仔犬は、売られて母犬や兄弟たちから引き離される以前に、8週齢になっていなければなりません。
  • 新たな所有者は、仔犬が精神的にも身体的にも強く健康な犬に育つような環境を維持すると約束しなければなりません。
  • 犬の所有者(ブリーダー)は、犬が8週齢になる前に必ずデンマークの犬の登録所で登録をして鑑札を受けなければなりません。

 

その法律が多くの犬達にとって犬生のよいスタートを保証しているという事実があるので、私は個人的にこの法律は素晴らしいと思っています。もちろん、今後も法律の規則に従わない人々は常にいるでしょう。それはお金を節約しようとするか、単に自分の犬の健康に十分に気を遣わないかいずれかの理由からです。

 

デンマークでは、犬を戸外に鎖でつないでおくことは許されません。もし犬を戸外におかなければならないなら、その子には雨や雪や強い陽射しからの隠れ場所として温かい犬小屋がなければならないと、法律では述べられています。また、犬小屋は犬が立ち上がったり、横になったり、完全に体を伸ばしたり方向転換するのに十分な大きさでなければならないのです。さらに、犬はいつでも清潔な飲み水のところに行けなければなりません。

 

この回は以上です。私のホワイトシェパード(インディ)と私は、あなたたちの為に次の記事を執筆することを楽しみにしています。

敬具

デンマーク在住、RPTMのヴィベケ・リーセとインディより

 

※このコラムは、過去に他媒体(月刊誌)に掲載された内容を再録したものです。

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